証明写真と人情
昨日、以前証明写真を撮ったことがある青年が、お店にやって来た。
「先日は、有難うございました。 これ、ほんのお礼の気持ちです。」と言って包装紙で包まれた品物を差し出してきた。
私、一瞬何のことか分からなかったが、思い出した。それはたぶん1ヶ月くらい前のことだが、彼(Aさん)が、注文していた証明写真の焼き増しを、取りに来たのだけれど、数時間後、電話があって、写真の入った財布を失くしてしまったので今から行くので、もう一度作って欲しいとの事だった。
お店に来たAさんが、1000円札を握りしめて、代金を払おうと(友達から借りてきたような感じだった)するので、私が「お金は今回はいいですよ。」と言ったら、大変恐縮した顔をしてお礼を言って帰っていったのを思い出した。
しかしまあ、そんなことくらいで、わざわざとお礼に来るなんて。
話を聞くと、ある企業の2次審査も受かって、後一歩のところまできているという話だ。
それは良かったですねという話をして、Aさんが帰った後、包みを開けてみると、なんと私の大好きな大吟醸の日本酒ではないか。 証明写真の焼き増し代は、確か数百円だったと思うが、なにもここまでしてくれなくてもと、こちらが大恐縮してしまう。
恐らく、Aさんにとっては、結果的に有難かったことだったのかも知れないが、もし、私がAさんの立場だったら、わざわざお礼に出向いただろうか? 多分しないと思う自分が恥ずかしくもある。
最近の若者は常識がない。マナーがなっていない。などとよく言われることがあるが、
まだ二十歳そこそこの若者だけれど、お酒をもらったからといって言うわけではないけれど、侮るべからず仙台の青年。
Aさんの志望する企業の面接担当者の方が、どうかその心意気と資質を見抜いてくれますように。
おかげさまで、昨夜はおいしいお酒を飲ませていただきました。





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